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sailor 貴帆 北田浩  Never Stop The Challenge

2020-10-06

航海日誌2020/09/27 淡輪の夏ももう終わりなのだろう(大阪湾ダブルハンドレース)

淡輪の夏ももう終わりなのだろう

淡輪の夏ももう終わりなのだろう

淡輪の夏ももう終わりなのだろう。夕暮れも手伝って、静かに流れる港時間を遠い思い出を懐かしむように大切に味わっていた。それほど自分のヨーロッパでの5年間は日本での港時間を忘れかけるほどに激浪に揉まれていたのである・・・

あるプロジェクトへの支援を依頼されて、私にとって国内第二の母港である新西に通う事になった。
そこに舫うX41と、その艇で成し遂げようと夢見る根拠無き自信めいたことをほざく小僧と、無償の愛情で支え見守る二人のバカオヤジの思いに、やれやれとため息つきながらも心はどこかしら踊っている私であった。
最近断捨離で貴帆のヨット小屋を大整理処分していたところ、X41時代に用意した物品を何点か発掘した。日の丸A2、メインセールカバー、レーダーポール、その他小物類数点を、たまたま関わる事になったその艇のオーナーから有償でお引き取り頂き、その代金はJORAの活動資金に活用出来る事にもなった。

前置きはさておき、大阪湾ダブルハンドレースに、その小僧のコスキッパーとして乗り込む事になった。レース参戦が主たる目的ではなく、スペシャル艤装が想定通り機能するかをレースをしながら試してみようという狙いであった。
とは言えレースはレース、やるからにはと寝た子が起きるかのごとく最大限の準備をしようとのめり込むのは今更ながら死ぬまで治らない私の性格なのだ。

プロジェクトのスペシャル艤装含めレースに必要な準備を予め信頼出来るテクニシャンKに依頼した。小僧にハッパヲカケナガラ準備は進んだ。一番の心配事は今にもバーストしそうな古いジブとそろそろヤバイんじゃない?という雰囲気アリアリのメインに機能確認目的でスペシャル改良を施したセールがレースに耐えうるのか?もしや一発勝負にもならないうちにバーストするのでは?

回航の前日の午後、ジブとメインの改造を依頼したレジェンドのロフトにセールを確認に行く。目的は機能テストではあるのだが、ここまでへたったセールに良く手をかけて頂いたものだ。私なら依頼者に断りを入れてお帰り頂くところだが、関わる人達の思いを察してくれたのだろう、貴重な時間を費やして頂き、描いたプランに寸分違わず思い通りの仕上がりになっていた。さすが皆に慕われるレジェンドなるほど。
翌朝、新西から淡輪に回航となるので午後から改良セールを取り付けるためのマスト艤装をテクニシャンKと取り組み、終わり次第1P・2Pリーフライン、その他手際よく作業が進み、そろそろ夕刻になろうか日が沈みかけた頃から全てのダウンウインド系セール(A2-A1.5-A1-A5-C0)をチェック、再パッキングする事にした。終わった頃には辺りは真っ暗になっていた。

新西の桟橋に集うJ70のフリート

新西の桟橋に集うJ70のフリート


翌朝は少し遅めの集合でなんやかんやで出港は11時を回ってしまった。
今回小僧と乗るのは始めましてなので気象が悪い方向になることを想定して、新しいリーフシステムの確認をしながら回航を進めた。
ここで詳しくは言えないがスペシャルジブの1P・2P(ミニTransat仕様)は上手く機能しそうだ。次はメインの1P・2Pなのだがその前に、「そもそも小僧はメインをリーフした事があるのかな?」「ありません!」「なにゅ〜❗️❓」

新しいリーフシステムの確認をしながら回航を進めた。

「なにゅ〜❗️❓」


とりあえず機能する事を確認。残念ながらダウンウインドセールをあげる時間が足りず淡輪に到着、着岸、「ガン❗️」
何という事でしょう。ギアがアスターンに入らずバウのステムを「ガン」までは行かぬも「カン」程度にヒットしてしまったのである。これは不吉な予感か?縁起が良いのか?

淡輪に到着、着岸、「ガン❗️」

淡輪に到着、着岸、「ガン❗️」

私が乗り込んだ艇の僚艇OC35と友の艇DH38は先に入港していた。

私が乗り込んだ艇の僚艇OC35

私が乗り込んだ艇の僚艇OC35

淡輪の夏ももう終わりなのだろう。夕暮れも手伝って、静かに流れる港時間を遠い思い出を懐かしむように大切に味わっていた。それほど自分のヨーロッパでの5年間は日本での港時間を忘れかけるほどに激浪に揉まれていたのである。

日も落ちて我々は親船OC35で夕食を済ませた。ラッキーな事にメニューは大好物のカレーであった。

親船OC35で夕食は大好物のカレー

親船OC35で夕食は大好物のカレー

友の艇DH38では関西モード全開の宴の笑い声が港に響いていた。(濃密は避けて❣️)

私は早い時間に休んだ。クォーターバースに当たる柔らかい波の音(ね)を子守唄に眠りにおちたのは何年ぶりだろうか?最近はガッチャンガッチャンという音の中で緊張を維持しながらの仮眠ばかりであったような気がする。

目が覚めた。こんなに良く寝たのは本当に久しぶりだ。僚艇の仲間も起きたようだ。友の艇のスキッパーはまだ起きていない❓❗️もしや昨夜の宴で・・・

スタート海面に向かった。
予報より少し風が残っていて16〜18ノットはあったろうか?
我々のセールは他の目的のために機能確認をすべく超古物を改造して臨んだことこともあり、最大パフォーマンスで立ち向かう事はできず、メイン1P・ジブ1P(理解できないよね)でスタートを切ることになった。スタート海面でメインは難なくあげられたものの、ニューアイテムのジブあげに手間取ってしまったというかシバーさせれば数カ所のリーチが破れる事間違いなしの状態だったので、あげるタイミングを計っていたのだが、そのタイミングなかなか訪れずスタート直前に何とかホイストする事ができた。
若干スタートで遅れ気味ではあったがメイン1P・ジブ1Pには丁度良さげな風速で徐々に先行艇との距離を縮め二番手にまで浮上していった。
先頭のX4にはフルメインとフルジブで走れる都合の良い風が吹き続けていた。どうしても追いつかない!
二番手三番手争いをする事になったA40と我々のX41にはフルフルで走るには少し風が強めであった。フルジブで走れるような風になればA40、1Pジブで都合の良い風になればX41が前に出るというような状態が続いていた。
「あっ・れっ?」
コースの半分ほど走った頃から最後まで持つか心配だったジブが壊れ出した。騙し騙し走らせたが複数あったヤバヤバ箇所が「これ以上私に仕事をさせないで!」と大合唱をはじめた。あと3回タックしたらバーストするな〜
「なにゅ〜メインのトップバテンも飛び出てジャジャジャジャーン」 メイン中央あたりに上から中央付近まで縦に折れかけた状態に!
「こりゃアカン❗️」
これ以上プッシュしたらメインもジブも修理不能になっちゃうカモ?
今回の最大の目的であった機能確認が出来たのでこれ以上プッシュする事はやめてダラダラと完走を目指す作戦に切り替えた。
とりあえずセールの形を留めた状態で完走〜

レースは残念な結果に終わったが、スペシャルプランのジブがこの船で機能する事を確認できた事は大きな収穫であった。
フィニッシュ後、北港に入る予定を変更しすぐにホームポートの新西に向かい、着岸後に損傷したメインとジブをロフトに持ち込み、プランの健全性と今後の方向性を確認しお開きとした。
当初の計画ではtouch and go キャンペーンでレース終了後に200マイルトライアルを行う予定であったが、使えるセールが無いので断念することになった。

予定を早めて新西に帰着

予定を早めて新西に帰着

この夜は森村はん(最近プチ大阪弁)といろいろ MTG、小僧のチャレンジについても協議をした。
現状の経験値と艤装で臨むなら十中八九遭難するか死ぬなという事で合意。
一応それなりの経験値をもつ我々の見立ては外れてはいないだろう。

森村はんといろいろ MTG

森村はんといろいろ MTG

一夜あけ、東京に向かおうと考えたのだが、次回いつ来れるか見当がつかない事もあり、小僧の引越しを手伝いながらテクニシャンKを交え最低限必要な艤装改良の MTGをする事にした。
チャレンジセールプランと諸々ソロで長距離を走るために最低限必要な作戦を授け新西を後にする事にした。

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